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Mille Fleur Flower Design 通信 vol69.Sep. ミルフルール・フラワーデザイン (ブーケ、花の教室)9月号 今年も夏が終わるとあと4ヶ月。これからまたお花が楽しい季節を迎えます。 少し歩くと汗ばむ、湿度の高い残暑がまだまだ続きますが、それでも 8月のじりじりとしたあの真夏の太陽とは日の角度が明らかに違います。 学校は新学期を向かえ、会社もいろいろ動きのある9月は4月とは違うけれども 少しあらたまった気持ちになる月のようです。 以前フラワーダイアリーでご紹介したお客様からいただいたゼリーボール、( http://mille-fleurs2.sblo.jp/article/16443269.html )夏の間に抜けるような青さのゼリーボールで サマーカクテルを是非作ろう!と張り切って、ずっと心に掛けていたのですが、 結局作らずじまいで夏はあっという間に過ぎていってしまいました。 私の頭で思い描いているいかにも夏!というような花材が真夏にあまり出てなかったからです。 モカラ、とかデンファレとかです。 真夏だから、夏らしい花材を!というご注文よりもやはりバラなどが周年好まれるからなのでしょうか、 蘭系の花を手にすることがありませんでした。 それに考えてみると真夏に蘭はあまりないかもしれませんね。 蘭自体がこの極上の蒸し暑さには弱いからかもしれません。少し涼しくなったころに また南国から入荷するのが一番、その花にとって気持ちのいい季節なのかもしれません。 ちょっと前なら真夏には真夏にしか使えない花材を、秋には秋の花材を、とどんな季節も その季節なりのお花が楽しめたのですが、最近のこの極端な蒸し風呂のような真夏の暑さには お花が季節を忘れてしまい出回るのさえ難しいようです。 これから、いよいよ楽しみな季節です。 華道の師範をとって数年を経てからの方が、花が分からなくなって、どうしたらうまく生けられるのか、ただただ、がむしゃらでした。 綺麗に生けられても、それからどうやって進めばいいのか、答えをみつけたくて、何度も何度も生けては外し、外しては 生けて、の繰り返し、花を買い続けても、それでも答えはどこにも見つけられないような、そして自分もいったい何を 求めているのか分からないような、息苦しい日がずっと続いていたような気がします。 師匠と二人きりになったときに、思い切って質問してみました。 「お花を生けるために、どのような心持ちで生けたらいいのでしょうか。」と。 思いがけない答えが返ってきました。 「ぎりぎりの欲情を抑えた感情で作品を生み出す。」とのそれは決して私の思い描く天使のような マリア様のような美しい心を師匠は求めていないことが意外でした。 「もっと自分の心を穏やかにしなければいけないのかと思ってました。」 「綺麗な心ではいい作品は生まれないね、つるんと上滑りの作品になってしまう。」 修行僧のような気持ちに近づかなければならないのではと心のどこかで決め付けていた自分に、 それとは真逆の、人間の本来の生まれてからの苦しみや欲望と戦う人間味でした。 (実はもっと、ここでは書けないようなもっときわどいお話を聞いています。) その答えをいただきどこかほっとしたのですが、それでもよく理解できないまま、いただいたお言葉だけ大切に胸に しまっておりました。あれから気が付くと15年以上もたっています。 それでもやはり私のこの思いとはそれとも違うような気もするのですが、 今でも、少しずつその言葉が水に少しずつ解けていく薬のように心にしみこんでいきます。 この夏、オリンピックでたくさんのスポーツ選手の活躍を楽しませていただきながら、いろんな思いがよぎりました。 |
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