Mille Fleur Flower Design 通信 vol36. Sep. ミルフルール・フラワーデザイン (ブーケ、花の教室)9月号 今日から9月です。Rの付く月に入ると年末まで時が駆け足で 過ぎるように感じるのは陽が少しずつ短くなっていくため でしょうか、それとも忙しさのせいなのでしょうか・・・。 皆様は、今年の夏はいかがお過ごしでしたか? 私は8月に4日間お休みをいただき信州に足を伸ばしました。 毎年お世話になっている蓼科のホテルが軽井沢にもオープン されたとのことで早速うかがってきました。 軽井沢の駅から車で7〜8分程度の小さな小さな湖のほとりにあります。 お陰でその近くの素敵なバラ園に立ち寄らせていただくことができました。 バラ好きの方はご存知かもしれませんが、タリアセンという施設の中にオールドローズガーデンがあります。 開花シーズンはフェアがあったりと沢山の人手になるのでしょうが、あいにく出かけた当日が台風上陸と警戒されていた 日でしたので、人もまばらでした。ところが、こんな時期にも沢山の花を咲かせていて台風の生ぬるい風と一緒に ほのかなバラの香りがたっぷり楽めました。春ほどではないかもしれませんが、この分ですと秋のシーズンも 期待されます。 今月の写真は私がベランダで育て始めて2年目になる”ブラッシュノアゼット”という名前のバラです。 濃いピンクの蕾からピンク、そして白っぽく微妙な色の変化をする見た目が大変繊細そうなバラですが、その実、欠かさ ず水を上げる程度であとはほとんど野放し状態で、周年この可愛らしい花を次々と開いてくれます。 切花で出荷されるバラですと、スプレーウィットがイメージ的に近いですが、このバラは花びらの付きが弱く開花2日目 には少し動かしただけで、はらはらと桜色の花びらを散らせてしまいます。 育てて初めて楽しめる、そんなバラです。 これから涼しくなるとぞくぞくと絵画展が各所で開催され、まさに芸術の秋を迎えます。 印象派の作品は日本でも人気なので、ゴッホ、セザンヌ、ルノアールなどは必ず毎年どこかでやってますよね。 いつも見ていて感じることは、画家はどこでこの絵に筆を置く事に決めたのだろう・・と自分なりに思いをはせます。 海外からのいろいろなフラワーデザイナーのデモンストレーションでも見に行った際にやはりよく同じような 感情を体験します。 デモンストレーションにはお決まりのシュトラウス(ドイツ語で花束の意味、フランス語だとブーケですね。)作成を 息をのみながら見入り、ある程度のところまで束ねていくと、物理的なことよりも、配色的にもこのぐらいが綺麗に見える 限界だろうと思っていると、どんどんどんどん私の思いとは裏腹にそのシュトラウスは大きく膨らみ、一回りするその度に 色とりどりなのに全然違和感なく以前より目の前で魅力的に仕上がっていきます。 洋風邸宅で海外のデザイナーが装花をデザインされた場合はもちろん建物と花のデコレーションの調和が美しく 素晴らしいものですが、同じデザイナーが日本の伝統的な屋敷をデコレーションした際に、一緒に作業していた私の 信頼する友人が「やはりこの家にはちょっと息苦しい感じがする」と軽く言っていたのを思い出しました。 作品を単体で鑑賞する時には漠然としか感じられない意識が、それが空間に置かれた時初めて認識される空間に 対する感じ方が日本人と西洋の人たちのそれとの違いなのでしょうか。 。 |
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