![]() ミルフルール・フラワーデザイン (ブーケ、花の教室)3月号 ブーケのお問い合わせのお電話を1日に何件もいただくように なって、もうそろそろシーズン間近な春の訪れを感じるこの頃です。 3月早々のイベントといえば、ひな祭りです。 ところでひな祭りに使われる「菱餅の色」気に留められたこと ありますか? ひな祭りの行事はもともとは中国から伝わってきたものです。 女の子の健やかな成長を祈願し、桃は邪気を払うということで ひな祭りに飾られます。 そこで、あの菱餅の色、下から緑、白、ピンクと順番になります。 白い残雪残る大地の下にはこれから伸びいく植物の芽が今か今かと出番を待つばかり、ふと見上げると可憐な桃の花が 咲いている、そんな趣深い早春の情景がこの三色に込められているのです。 もし、お店で菱餅の色が逆さに飾られていたら、そっと直してあげてくださいね。 春先はかわいい小花をアレンジに利用する機会が多いです。 アレンジ全体のシルエットの仕上げに埋め込んでいくのも使い方のひとつですが、この季節の小花はまとめて アレンジするととてもナチュラルな仕上がりになります。 ムスカリ、水仙、パンジー、スノードロップ、ヒヤシンス、などなど・・・です。 バラなどの大きいお花は一輪で、存在感がありますが、小花は何輪かまとまってあしらわれることによって、 花の輪郭がよく見えるようになります。このように生けるテクニックをグルーピングといいます。 グルーピングすることによって、小花もぐっと存在感が増します。 ひとつの空間、ひとつの器に多種のお花を生けこみ統一感を出させるためにはいろいろな手法を用いますが、 基本的には、目立つお花は控えめに、小花は少しアレンジから飛び立たせて全体の動きを出すと共に、 存在をアピールさせてあげます。 そうすることによって、アレンジ全体がまとまって目に映ります。 アレンジ全体のポイントとなるメリハリは必要ですが、ひとつの花だけが目に付く、という生け方はNGです。 例えますと、テレビドラマで人気のタレントさんが演技をしていて、どうしてもドラマの配役でなく、タレントとして 素のまま目に付くようですと、視聴者に違和感を感じさせることと思います。 うまい役者、(ポイントの花)は、物語(アレンジ全体)に馴染んで、決してスタンドプレーはしない、 そんな風に例えればよろしいでしょうか。 調和、とは抽象的で難しい言葉ですが、仕上げの時に心に留めていただくと生けられた花をより客観的に 確認できます。 |
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