![]() ミルフルール・フラワーデザイン (ブーケ、花の教室) 2月号 今月の写真はラナンキュラスです。 淡い色合いと優しい花びらに、はっと息をのんでしまいます。 お花の雑誌の『花時間』でラナンキュラスが特集されたことも あってか、このお花のお問い合わせが最近多いです。 ところでこの『花時間』は読者の主対象が28歳以上の女性というのを ずっと昔(10年以上も前のことなので定かではないのですが・・・) 聞いたことがありました。 当時はそのことがよく理解できなかったのですが、年をだいぶ重ねた今になりふり返ってみてその意味がよく分かる ような気がします。 ピアノや、クラシックバレェ、その他もろもろの芸術に関わる習い事と呼ばれるものは、それを職業にするためには、 英才教育で、より年齢が低い子供の頃からはじめるとその道のプロになる可能性も高まるのが通常です。 お花に関しても 小学生の教室 などを見かけることがあるので、小さい時から草木に慣れ親しむのは情緒教育 に素晴らしいことだと思いますが、普通の習い事と比べてそれを始められる年齢がたとえ40歳、50歳もしくはそれより 上だったとしても、努力次第で遅咲きできる種類のものであると感じます。 花は子供でも大人でも、男性でも女性でも、目にすると美しいと感じさせる魅力があります。 ただ、その美しいと感じ入る人の心持の内容が年齢と共に少しずつ微妙に変化していくおもしろさがあるのです。 可愛らしい、きれいと思って見ていた花の姿が、いつの間にか自分の姿をそのまま映し出す憂いを放ったときに その花の美しさは輝きを増します。 得ること以上に、失うことを知ったとき・・・・享受する以上に返していく責任を覚えたとき、自分に向き合う花の姿が 不思議とよりイトオシク感じられるのです。 それは、物理的なことであるかもしれませんし、愛情であったり、人それぞれです。 そんな感情がふっと泉のように突然湧き上がり、芽生える年齢がこの微妙な28歳の瞬間なのかもしれませんね。 2月はチューリップをはじめ、球根花の全盛期です。 この季節の主なお花は、他の季節の花とちがって、水もちのいい花が多いです。 見た目ではそんな花の茎は軟らかく、指で押したらすぐつぶれてしまいそうなぐらいです。 チューリップは茎、葉に充分な水分を含んでおりますので生けられるとき、水を少なめにした方がお花が長持ちします。 あればあるだけ、水を吸収し、開花から花が終わるまでのプロセスが加速されますので、長く楽しまれるためにも、 水は少なめのほうがいいです。 また、ラナンキュラスのようなお花の茎は水にたっぷりつけすぎてしまうと、茎の部分が水中でへたって、 そこから水が吸い上げられなくなってしまいますので、やはり水は少なめがお薦めです。 水仙やチューリップは放っておくと花下の茎のところがずんずん伸びていくほどの生命力があります。 間延びして花自体のバランスが悪くなるので、生ける時、花下の茎の吸水部分を爪で軽くつぶして処理 することもあります。 |
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