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Mille Fleur Flower Design 通信 vol67.June. ミルフルール・フラワーデザイン (ブーケ、花の教室)6月号 6月6日にパリから戻りました。 今年泊まったホテルの近くに以前から気になっていたピカソ美術館があったので 立ち寄ってみました。 貴族の屋敷を改装して1985年に開館された比較的新しい美術館です。 ピカソの作品は日本でも人気なので目にすることも多く馴染みがありますが、 完成された作品が展示されるのがほとんどだと思います。 この美術館には習作もたくさん展示されて、よりピカソの作品を作る過程が 垣間見れる楽しさを覚えました。 例えばギターの習作もデッサンはもちろんのこと、リトグラフ、版画、立体的な 粘土のようなので形を作ってみたり、それに実際に糸を張ってみたり、といろいろな観点から しつこいほどに試作を試みているのが手に取るように良く分かります。 天才はぴぴっとひらめきがあって、みるみるうちに素晴らしい作品が出来上がるのでは ないかと思ってしまいそうですが、ピカソのような天才でもこれほどまでに作品の一部について 何度も何度も手直しをして周到に納得のいく作品を形作っていくことに心が動かされます。 年代が進むにしたがって、キュービズムの手法に移り変わっていく様も、手こね粘土のような ものを長く丸めたり、丸く丸めたり、の塊をあれこれ貼り付けていって人の形を作っていくのも 面白く一見子供の遊びのようにも見えるものがどんどん芸術作品へと変容していきます。 天才の頭の中をのぞきみれるような楽しい美術館です。 目に見えているものの現実と、真実とは違っていてそのもののもつ本質を抉り出すための 何か、それを模索しているのでしょう。キャンバスという限られた空間と平面に空間を区切り、 色の生命力を宿し、心に見える何か、その何かを使命感のようなものに駆られてただひたすら表現していくのだと思います。 ピカソの写真というとだいぶ年齢がたってからの写真を見ることが多いですが、ピカソの 若いころの写真もたくさん展示されていて、それが俳優のように素敵で新鮮でした。 先月レギュラーコースのレッスンで作製していただいたアレンジメントの作品、フラワーダイアリーでも ご紹介させていただきましたが、そんな空間分割や色の力を存分に楽しませてくれる作品だと思います。 このような作品は礎となるものがあって初めて花開くこの世に一つしかない芸術です。 →ミルフルールのフラワーダイアリー記事 お花の買い方が良く分からないというお話をうかがいますが、案外悩まなくてもあるコツを抑えて いただくとどんなお花を買ってもある程度まとまるようになると思います。 お花を大中小、と形の大きさでメリハリをつけて買います。 またその花も1種類につき、奇数の数で揃えると動きを出し易いです。 人間の目は同じものを無意識のうちに目で追って結びつけてしまう傾向があるので 偶数だとせっかくのアレンジメントをまっぷたつに分かれさせてしまう線を作ってしまったりと いろいろ考えなくてはいけなくなりまとめるのが難しくなってしまいます。 ものの形を作る最低限の本数3本ほどからご用意してみるのをお薦めします。 一番おかしてしまいがちなのが、メインになるような大きなお花だけ買い集めると、お花自体は豪華なの かもしれませんが、アレンジメントのような簡単な作品作りをしたいなぁと思われたとき、 どうにもこうにもまとまらなくてご苦労すると思います。 それは決して腕が悪いのではなくて、素材の集め方に問題があります。 動きをだすような小花を心してあわせて買うと、みるみる素敵なお花がご自分の手の中から 生まれてきます。葉ものも、かさをだしてくれるようなものと、形の面白いものと、と役割分担を きめて2種類ほど買うと、お花の顔色がますます色づいてくることに気付くでしょう。 小花も葉ものも、大きなお花と同じぐらいのお値段がするものが多いのでどうしても 大きなお花ばかり集めたくなるのも人情で分かりますが、ちょっとした心配りで 手作りのお花がより繊細な仕上がりを楽しんでいただけることと思います。 |
花がおしえてくれたこと \1,890 <書籍> ミルフルール・Flower Design 水野麻紀著 |
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