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Mille Fleur Flower Design 通信 vol52. Jan. ミルフルール・フラワーデザイン (ブーケ、花の教室)2月号 生け込みの打合せで中野の紅葉山公園を通りかかりました。 道路沿いの石垣の上にその公園があるのですが、 緑の芝生の上に黄色い菜の花がまぶしくって、もう菜の花? と突然目の前に現れた春の訪れに驚きました。 切花では菜の花を使いはじめていましたが、こうして路地で 春の花を見かけると、とても新鮮に感じます。 はっとして公園を右から左に目をやると、周りには ワスレナグサやムスカリ、ストロベリーキャンドル、など 色とりどりの早春の可憐な花々が一面にひろがり、 理想の春を絵に描いたようなイメージで、しばし立ち止まり 見入りました。 陽が少しずつ長くなっていくのが感じられるものの、北風に身をすくめてしまう緊張感のあるこの季節に楽しめる小花が たくさんあります。 ムスカリやビオラ、オキナ草、どれも繊細でそっと手に取り、ほおずりしたくなるお花の赤ちゃんです。 風に優しくゆれているその姿に、ほっとするようなさりげない温かさを感じ、今までの厳しかった冬を自分が ずっと耐えていたことにふと気付かされ、急に泣きたくなるような気持ちがこみ上げてきます。 花って本当にいいなぁ・・といまさらながら思う瞬間です。 まだまだ雪深く冬真っ只中の方もいらっしゃるかと思いますが、これから数ヶ月かけて、花便りがとどくのが楽しみですね。 今月はレッスンでガーデンスタイルというお庭のようなデザインをメインに予定しています。 その中の説明のひとつに黄金分割のことについて触れます。 視覚的、心理的に美しいと感じられるバランスのことです。 フラワーデザインで最初に習う基本形は、一般的にバランスが良く美しく感じられる、形を習いますが、 それが、ホリゾントバランスであったり、ヴァーティカルバランスであり、トライアングルバランスと、 バランスのとりかたを習得します。 バランスを崩して見せる魅力もありますが、まずはバランスの整ったデザインを学びます。 いけ終えた花の中心を見据えて、そこから右と左、前と後ろ、上と下、の色やボリュームを確認します。 それは本数で整えたり、色の濃さであったり、長さであったり、いける人の判断にゆだねられます。 ミルフルールにブーケをご注文にいらしていただくお客様は、いろいろな分野でデザイナーさんと 呼ばれるようなクリエーターさんが不思議と多いです。 あるときのお客様は、ミルフルールのサイトのブーケのページをありがたいことに前頁プリントアウトし ブーケファイルとしてお打ち合わせの際にご持参してくださいました。 たくさんのプリントアウトされたミルフルールのブーケには、なんと、コンパスなのか、分度器なのか、 ブーケのアウトラインや、花と花の中心をつなぐ線、角度などと、さまざまなところから細かな線が 網の目のように引かれているのを目にしました。。 そして一番のお気に入りのブーケをご希望の際に、このブーケは中でも絶妙のバランスだ!と絶賛して くださいました。ブーケに張り巡らされた線がとても複雑で、私にはよく理解できなかったのですが、 そこまで入れ込んで研究してくださり、お褒めのお言葉を頂くのは、ブーケの作り手にとってこれ以上の 嬉しいことはありません。 ブーケのお写真は写す角度によって微妙に見え方も変わるので、実物をそのまま映し出しているとは 限りません。なのでその点は重々ご説明させていただきましたが、当日のブーケの作製では こうすると花が可愛く見えるかなぁ・・といういつもの判断に加え、角度や長さにいつも以上に敏感になった 緊張感ははご想像いただけることと思います。 お客様に育てていただいているのだなぁと、、とこういった積み重ねにしみじみ感謝いたしております。 |
花がおしえてくれたこと \1,890 <書籍> ミルフルール・Flower Design 水野麻紀著 |
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