Mille Fleur Flower Design 通信 vol43. Apr. ミルフルール・フラワーデザイン (ブーケ、花の教室)4月号 今年の桜のお花見はみなさんいかがでしたでしょうか? 東京は見ごろのピークが週末にあたり、お出かけに なられた方もきっと多いことと思います。 例年、一面菜の花の黄色と、桜のピンクでいっぱいになる お花見の名所が、今年の寒さで菜の花の生育が遅れ、桜は 咲いたものの菜の花の見頃がまだまだこれからの状況 というお話を聞きました。 春を感じさせる花材が何となく今年は少ないような気がして おりましたが、そんな話を聞くとやはりそうだったのか、と 納得します。 これから5月に向けてはアレンジに使われる花材もビニールハウスから抜け出して、路地物の出荷になりますので、 マーガレットやカーネーション・・ヴァリエーションもどんどん増えてきますし、いよいよ楽しみです。 そんな花材に虫が一緒についてくることもあります。 ちょっと見にはよく分からないのですが、花芯らしい黒いものが、あれっ動いてる!と気付いたら出来るだけ動揺 を見せぬよう、そっとティッシュで捕まえに行く--この季節のアレンジのレッスンでたまにある光景です。 毛虫はたとえ小さくても、間違って一緒にお持ち帰りますと、身体が痒くなってしまいますので どうぞご注意くださいませ。 お花を生ける意味、お花を生けて見せる意義、その道を志している方にとっては永遠のテーマですよね。 私は時を生けてる・・と思います。1年中季節の移り変わりを感じる風土に住む人間にはその思いはより強く 意識されるのでははないでしょうか。 春への憧れ、夏への期待、秋へのセンチメンタリズム、冬への静寂、この営みの中で、次に待つ季節への思いが 花によって、より強く感じられます。 街に出回る花材も自然とその季節に実際咲く花よりも少し前倒しのサイクルで出回ります。 現在よりも1歩手前の世界を花で織り成して楽しんでいただけるように心がけると一番喜ばれるかもしれません。 マクロ的な意味では季節の流れ、ですが、ミクロの意味ではお花そのものの生き抜く姿にまた心を動かされます。 ゆっくりと時を刻んでいく目の前の花に共感し、その動向に気をもんだり、自分の姿に映して眺めています。 だから心の中で誰も「ずっと枯れない花」を望んではいないのです。 |
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